ビッカース硬度は、1921年にイギリスのロバート・L・スミスとジョージ・E・サンドランドがビッカース社で提唱した、物質の硬さを表す規格です。ロックウェル硬度、ブリネル硬度に次ぐ硬度試験法です。
1 ビッカース硬度計の原理:
ビッカース硬度計は、49.03~980.7Nの荷重で、136°の夾角を持つ四角錐状のダイヤモンドイントルーダーを材料表面に押し付けます。規定時間保持した後、インデンテーションの対角線の長さを測定し、式に従ってビッカース硬度値を算出します。

2.荷重適用範囲:
01:荷重49.03~980.7Nのビッカース硬度計は、大型ワークやより深い表面層の硬度測定に適しています。
02:小荷重ビッカース硬度、試験荷重<1.949.03N、薄いワークピース、工具表面またはコーティングの硬度測定に適しています。
03:マイクロビッカース硬度、試験荷重<1.961N、金属箔や極薄表面層の硬度測定に適しています。
また、ヌープ圧子を搭載しており、ガラス、セラミック、瑪瑙、人造宝石などの脆性材料や硬質材料のヌープ硬度を測定することができます。

ビッカース硬度計の3つの利点:
1) 測定範囲は広く、軟質金属から超硬度計、超硬質金属まで測定可能で、測定範囲はビッカース硬度数~3000までです。
2) 圧痕が小さく、ワークを傷つけません。表面に傷をつけたくないワークの硬さ試験にも使用できます。
3) 試験力が小さいため、最小試験力は 10g に達し、薄くて小さなワークピースも検出できます。

ビッカース硬度計の4つの欠点:ブリネル硬度計やロックウェル硬度計と比較すると、ビッカース硬度計はワーク表面の平滑性に関する要件があり、ワークによっては研磨が必要で、時間と労力がかかります。また、メンテナンスも必要です。硬度計は比較的精度が高いため、工場や現場での使用には適していません。主に実験室で使用されます。

5つのビッカース硬度計シリーズ
1) 経済的なビッカース硬度計
2) デジタルディスプレイタッチスクリーンビッカース硬度計
3) 全自動ビッカース硬度計
投稿日時: 2023年12月15日